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『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』

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『パイレーツ~』は、ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイの3人を軸に展開する海賊アクション大作。この映画は前作も含め、ジョニー・デップ扮するジャック・スパロウ船長の立ち位置が絶妙。ハリウッド映画の場合、役者の人気の高さがそのまま物語における役割のウェイトに反映する。本シリーズでも断然ジョニー・デップが主役を演じるのかと予想される。だが、メインストリームのドル箱映画より作家性の強い佳品を好んできたこれまでのジョニー・デップのフィルモグラフィがそうであるように、本シリーズの中でも、物語の中心から微妙に外れたところで、何とも味わい深い役柄を演じている。オーランドとキーラは、基本的に二人一組でロマンスを展開するわけだから、物語としてブレないわけだけど、なにやらデップはその脇でチョロマカしてる印象。でもそれがすごくいい。ところでキーラ・ナイトレイだが、ウィノナ・ライダーの正統派後継者(?)なんぞと言われるだけあって超絶美女だ。頭はよくないかもしれないが。すっかり気になってしまい、ゴシップ記事などネット検索してみたら、なんでもアカデミーにノミネートされてから急に傲慢な態度をとるようになった鼻持ちならぬ女優などと書かれており、現場スタッフからはキーラ・ナイトメア(悪夢)と恐れられているらしい。しかしそんなゴシップも、ハリウッドというショー・ビジネスの世界ではむしろ頼もしいぐらいであり、さっそく大女優の片鱗を覗かせているとも言えるだろう。そんなキーラのように、実力や人気度がそのまままかり通るハリウッドのシステムの中で、デップの立ち振る舞いは知的で反体制的であり、清々しい。

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